こんにちは「あすわた」です。
文房具店の商品を何気なく見ておりましたらカッコイイボールペンを見つけました。
フリクションボールノックゾーンのウッドグリップです。
そういえば、以前に「マツコの知らない世界」で紹介されていたことを思い出しました。
試筆用のペンが置いてあったので、早速試筆。
ウッドグリップの0.5mmを試してみると、カリカリした感じで好みに合いません。
次にラバーグリップの0.7mmを試してみました。
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あれっ?、書きやすい。
その昔、私もフリクションを使っていましたが、書き心地の悪さにやめていたのです。
試筆した0.7mmの書き心地は、もろに私のストライクゾーンに入りました。(ダジャレではありません。)
少し悩んで、2,200円のウッドグリップは0.5mmだけが設定されているため、550円の0.7mmレフィル2本セットとあわせて購入。
今回は愛用するタイムラインを封印し、1ヶ月ほどフリクションボールノックゾーンを使用してみましたのでレビューします。
フリクションボールノックゾーンが発売されたのは2022年。
私のようにFRIXION3.0はまだ触っていないという方も多いと思います。
フリクションを使っていない方にも読んでいただけると嬉しいです。
まず、最初に使ってみた感想を
目次
フリクションボールノックゾーンとは
私がフリクションを使っていたのは初代です。
2007年、日本でも消せるボールペン、フリクションボールが発売。
発売当時、私も早速フリクションボールを購入しました。
何も知らずに書き始めた消せるボールペン。
最初は砂消しゴムの感覚で消えるのかと思いきや、摩擦温度で消えるという技術にびっくり。
それから半年ほどはフリクションボールを使っていたでしょうか。
ということで使わなくなりました。
ですので、フリクションは17年ぶりになります。
FRIXION 3.0
フリクションボールノックゾーンはFRIXION 3.0というメジャーバージョンアップ版になります。
使ったことがあるのは初代だけですので、私にとって2.0を吹っ飛ばしての3.0体験です。
改良されたところが盛りだくさんで驚きました。
レフィルVer2
今回のバージョンアップで一番目につく改良点がインキ。
プレミアムフリクションインキという名称でインキの濃さがアップしました。
メーカーのホームページを見ると、インキの濃さがブラックで往来の30%アップ。レッドとブルーでは15%アップしているようです。
今回、往来品のフリクションボールノック、無印良品の「こすって消せるボールペン」、各種レフィル等も購入して試してみました。
実際に書いてみると、はっきりと色が濃くなったのがわかります。
他のボールペンとも比べてみましょう。
発色が良いことで定評のあるエナージェルが一番濃く、次にタイムラインのアクロインキ0.7mm。シャープペン2Bと鉛筆のHi-uni10Bも参加させてみました。
こうして見てみると、アクロインキのタイムライン0.5よりプレミアムインキ0.7mmの方が濃く見えます。
そもそもフリクションをボールペンと比べるのは間違っているのかもしれません。
フリクションは履歴書や公文書、宛名書きなど、文字が消えてはいけない正式な書類には使用できないことから、比べるのであれば、鉛筆やシャープペンシルになるのでしょうか。
ノートや手帳に記入するには十分な濃さになっています。
インキ容量の増加
金属レフィルを採用し、 インキ容量が70%増量、筆記距離が40%向上。
ただし、プレミアムフリクションインキが入ったVer2レフィルは、税込価格が2本550円になっています。
いままでの樹脂レフィルは3本で330円ですから 2.5倍。
筆記距離が1.4倍、価格が2.5倍となります。
プレミアムインキが使われていることを考えても、悩ましいところですね。。。
コスパ重視で色の濃さを気にしないのならば、往来のレフィルが差し込めます。
チップホールドシステムによるガタツキ抑止
フリクションボールノックゾーンのペン先をのぞいてみるとわかるのですが、三つのパーツがペン先をはさみこんでいます。
ペン先が出ていない状態で口金部分をさわるとパーツが動くのがわかります。
このシステムによって「がたつき」が全然ありません。
本当にびくともしません。素晴らしい。
このチップホールドシステムが書き心地に貢献していることは間違いありません。
このシステム、「がたつく」という酷評も聞かれる「タイムライン」には付けられないものでしょうか。
ノック音静音性向上
ノック音が往来品より78%カットされています。
実際、フリクションノックボールと比べてみるとノック音の静音性がはっきりとはわかります。
ノック音以外にも気がついたのは
ペンを振ると、往来のフリクションノックボールはクリップと中のレフィルが揺れてカチャカチャとうるさいのです。フリクションボールノックゾーンは音が出るものの、ほとんど聞こえないくらいになっていました。
種類
フリクションボールノックゾーンの種類はグリップの素材によって変わってきます。
種類 | 素材 | 税込価格 | カラー |
マーブルグリップ | 樹脂 | 3,300円 | インスピレーションレッド インスピレーションブルー インスピレーショングリーン |
ウッドグリップ | 樹脂含浸カバ材 | 2,200円 | ディープレッド ダークブラウン ブラック |
ラバーグリップ | 樹脂 | 550円 | オールタイムブラック ニュートラルクリア ミッドナイトネービー ブレークタイムベージュ ファーストライトピンク |
ウッドグリップは、S20やタイムラインなどにも使われているパイロットお得意の樹脂含浸カバ材です。
樹脂含浸カバ材は通常素材の2、3倍の強度を持ち、非常に固くて湿気も吸いにくいという特徴があるようです。
タイムラインのラインアップと似ていますね。
なぜかマーブル柄とウッドグリップの価格が逆転しています。
タイムラインはマーブル柄が5,500円、ウッドグリップが7,700円でした。
デザイン
私が購入したディープレッドはボディーがマットブラック、グリップが赤みがかった木軸になっています。
ぱっと見た瞬間にカッコイイと感じました。
パイロットタイムラインパストと同じ材質で、メンテ不要、耐久性に優れ 温もりと美しさを兼ね備えています。
パイロット、またかと思いつつ、惹かれてしまう材質ですね。
最上級タイプ、3,300円のマーブル
こちらもパイロットタイムラインエターナルのグリップと同じマーブル柄の樹脂性グリップです。
1本1本を仕上げているため、他にはない世界で一本の柄となるようです。
ちまたでよく言われる「フリクションはダサい」から、かけ離れたデザインですね。
イレーザー
ペンに付属しているイレーザー
軸のマットブラックと同様に黒色になっているため汚れが目立ちません。
イレーザーが丸みをおびた台形になっていて、細かな文字も消しやすくなっています。
しかし
高級バージョンであるフリクションボールビズではイレーザーを隠しスッキリしたモデルもあったのですが、フリクションボールノックゾーンでは使いやすさを考慮してキャップが廃止されています。
それほど頻繁に文字を消すのでしょうか。
私は、イレーザーを隠したデザインを望みます。
どうしても、このイレーザーの形。ウルトラマンに出てきたレッドキングの頭を思い出してしまうんですね。
もしくは、無印良品「こすって消せるボールペン」についているイレーザーのように平らになっていた方がデザイン的には好きです。
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実際の使用感
購入したディープレッドは重さ22g。 持ってみると適度な重量感もあり所有欲が満たされます。 長さは185mmですので、他のペンに比べると長い部類です。
ディープレッドのグリップは丸みを帯びておりグリップ経が一律ではありませんでした。測ってみると9.2mm~11.4mm。
男女ともに使いやすい太さだと思います。
書き味
0.5mmと0.7mmを書き比べると、0.5mmはカリカリとした感じで堅い感じです。
0.7mmはインクフローもよく、私の好きなヌルヌルとした書き味。
往来品に比べると、インキ容量が1.7倍、筆記距離が1.4倍ですから、単純に計算するとインクフローが1.2倍になっているはずです。
逆に考えると、それだけ燃費が悪くなっていますね。
一日どのくらい書いていたのか記録はとっておりませんが、毎日使って1ヶ月でインクが切れました。
また、インクフローが良すぎるため乾きも遅くなっています。
プレミアムインキのレフィルVer2は
フリクション独特のザラザラした感じが押さえられ、スムーズに書くことができます。
加えて、このザラザラ感が良い方向に働いており、油性ボールペンのように滑りすぎるということがありません。
ありがちな滑りすぎてまっすぐな字が書けないと言うこともなく線をひけます。
ボールペンは滑りすぎるから嫌いだという方には、うってつけのペンではないでしょうか。
ただし、0.7mmは太すぎるためノートに大きな文字で書くときは良いのですが、細かな文字で手帳に書くようなことはできません。
どこにでも使えそうな芯経は0.5mmでしょう。
0.5mmはカリカリした堅い書き心地ですが、書き込む字数が少ない手帳に書くときなどは気になりません。愛用する高橋手帳No.140に書き込むときは0.5mmを使っています。
文字を消してみると
初代のフリクションは紙質によって黒ずんでしまったような記憶があるのです。
使ってみると0.7mm、0.5mmともにペンに付属しているイレーザーできれいに消えました。
別売のイレーザーも使いがっては良好です。
幅広く消すときも細かな部分を消すときにも十分役目を果たしてくれます。
一度消しても冷蔵庫に入れると戻るそうです。
これも試してみました(笑)
冷蔵庫に入れると少し薄くなっていますが、たしかに消したはずの文字が復活します。
はさみやすいクリップ
クリップをよく見ると特殊な構造になっています。
他のペンに比べると明らかにクリップの先が開いており、試してみると厚での布などにも簡単にはさめることができました。
便利な反面、このままだと簡単にペンが抜けてしまいます。
それを補うように弾力性のある金具がクリップの内側に付いています。
とは言え、他のペンに比べると抜けやすいですね。
軸とグリップが緩みやすい
私の書き方が悪いのでしょうか。
ゼブラのフィラーレウッドを使っていてもグリップと軸が緩んでしまいます。
このディープレッドもいつの間にか緩んでしまいます。
書いている途中、ペン先が寸足らずになっていて緩んでしまったことに気がつきます。
替え芯
替え芯となるプレミアムインキが入ったフリクションボールレフィルVer.2は次の通りです。
品名 | ボール径 | 税込価格 |
LFBKRF50F | 0.7mm | 550円 |
LFBKRF50EF | 0.5mm | 550円 |
レフィルの互換性
今までのフリクションレフィルと互換性があるため、1.0mm~0.3mmまでのレフィルもフリクションボールノックゾーンで使うことができます。
逆に、いままでのフリクションボールでレフィルVer2を使うこともできます。
コーンチップのフリクションボール3本セット(LFBKRF30)は330円なので、プレミアムインキの恩恵は受けられませんが、ランニングコストを抑えることもできますね。
LFBKRの0.7mmもフリクションボールノックゾーンに入れれば、チップホールドシステムの恩恵もあって書き心地が素晴らしいです。
単品(LFBKRF12)なら132円で14色のレフィルが使えます。
また、シナジーチップのLFRFも使えますので、手帳用に0.3mmの細芯を使いたいときは重宝しそうです。
試しに0.3mmを装着してみましたが、フリクションボールノックゾーンのチップホールドシステムも、きちんと働いているようです。
0.5mmよりさらにカリカリした書き味になりますが、細かな文字を書くときは便利そうです。
これらのフリクションレフィルはフリクションボールノックゾーン、フリクションボールノック、こすって消せるボールペン全てに利用できますので、使い回しが可能です。
フリクションボールのレフィル以外にも、フリクションボールノックノックゾーンを正式な文書にも使いたいときは
ボールペン | 品名 | 税込価格 | 備考 |
Vコーン | LVKRF | 110円 | 水性ボールペン |
ジュース | LP2RF | 88円 | ゲルインキ |
ジュースアップ | LP3RF | 132円 | ゲルインキ シナジーチップ |
が、使えました。
個人的にはVコーン(LVKRF)の水性ボールペンが使えるのが嬉しいです。ゲルインキや低粘度油性ボールペンが出てきても水性ボールペンは依然として根強い人気があります。私も大好きです。
話がそれますが
高橋政史著「頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?」では、Vコーンを「書き心地ファースト」のペンとして紹介されておりました。
赤羽雄二著「ゼロ秒思考」でもVコーンは「メモ書きに最適なペン」と評されています。
Amazonで「頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?」を確認する⇨
実際にVコーンの替え芯LVKRFをフリクションボールノックゾーンに入れて試してみましたが、フリクションボールノックゾーンのチップホールドシステムと相まって納得いく書き心地です。
レフィルの保護キャップもフリクションと互換性がありました。
まとめ
購入の決め手になったのは0.7mmの書き心地でした。
初代以来、久しぶりのフリクション。
フリクションボールノックゾーンがフリクションを見直すきっかけとなりました。
ずいぶん進化しており、種類も多くなっていましたね。
FRIXION3.0、なかなかいいですよ。
学生はもちろん、正式な文書には使えませんが、仕事で使う手帳やノートにもうってつけのペンだと思います。
フリクションの進化はまだまだ続くはずです。
次のFRIXION4がどのようになるのか、今から楽しみです。