【パイロット タイムラインエターナル レビュー】ボールペン嫌いの私が毎日使っているボールペン

文房具

こんにちは、「あすわた」です。
筆記具といえばボールペンなのですが。。。
実は私はボールペンが苦手です。
なので水性ペンやシャープペンシルをよく使っています。
そんな私が近頃、毎日使っているボールペンがあります。
パイロットのタイムラインエターナル
昨年(2023年)の10月に購入しました。
この記事では、タイムラインエターナルの長所と短所をレビューします。
この記事がタイムラインエターナルの購入で迷っている方の参考になれば嬉しいです。
では、最初に使ってみた感想を。

good
  • 優れた機動性
  • かっこいいデザイン
  • 2段階収納という個性的なギミック
  • 持ちやすいグリップ
  • アクロインキによる書きやすさ
  • クリップの位置
×bad
  • ちょっとお高いかな
  • 良くも悪しくもボールペン
  • 書いているときに「がたつく」という評判

それでは、くわしくレビューしていきます。

パイロットタイムラインエターナル

パイロットタイムラインの発売は2005年。
「道具を超え、時代を超えるペンをつくりたい」という想いで作られたボールペンです。
タイムラインは「グリップ」と銅軸部分を「サヤ」とよんでおり、シリーズによってそれぞれの材質が異なっています。
タイムラインシリーズには時間をあらわす製品名がつけられ、PAST(過去)・FUTURE(未来)・ETERNAL(永遠)・PRESENT(現在)の4種類。

種類税込価格グリップサヤ
PAST(過去)7,700円樹脂含浸カバ材アルミ・アルマイト
ETERNAL(永遠)5,500円ウレタン樹脂アルミ・アルマイト
FUTURE(未来)5,500円黄銅・塗装アルミ・アルマイト
PRESENT(現在)3,300円樹脂樹脂・塗装

2021年には東日本大震災からの復興を願って、日本赤十字社へ1本あたり500円の寄付をした「リスタート」と「フォージャパン」が限定販売されております。
他にはゲルインク専用のタイムラインゲルがあり、過去にはシャープペンシルも発売されておりました。

TIMELINEロゴ

各シリーズのカラーは次の通りです。

PASTダークブラウン、ディープレッド
ETERNALレッド、ブルー、オレンジ、グリーン、ブラック
FUTUREシーブルー、チタングレー、バーニングレッド、ダイヤモンドシルバー、ブラック
PRESENTプラチナシルバー、ムーンライトゴールド、スノーホワイト、アクアブルー、シェルピンク、ブラック

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私がタイムラインを知ったのは昨年(2023年)10月、銀座の伊東屋でした。
文房具は好きなのですが、ボールペンはあまり興味がないためタイムラインという商品を知らないでおりました。
それまで使っていたボールペンはゼブラの「フィラーレウッド」。

ゼブラフィラーレ


タイムラインと同じように回転式のボールペンです。
使っていると芯がいつのまにか格納されてしまうのが欠点でした。
伊東屋で試筆させていただいたのはグリップが木材になっているタイムラインパストです。
最初はフィラーレウッドの新製品かと勘違いしていました。
試筆してみると、グリップをまわすと音こそしないもののカチッとした感触があり固定されるようです。
フィラーレのように徐々に芯が格納されてしまうということがなさそうでした。
そして、パストの隣には彫刻品のようにグリップが輝くエターナルが置いてありました。

タイムラインケース

仕様

ペンの長さは2段階収納により変わります。

完全収納120mm
1段収納130mm
収納前135mm
タイムライン3段ギミック

(グリップを回すことによって三段階に形態が変わります)

形式ダブルアクション繰り出し式
ボール径初期リフィル0.7mm
換芯0.5mm 0.7mm 1.0mm 1.2mm 1.6mm
重さ24.7g


私は重いペンが好きなのですが、手に持つと思ったより軽く感じます。
また、2段階に変形するこのダブルアクションは、「めんどくさい」と思われるかもしれませんが、操作が楽しいです。
格納時には少しだけ回すと自動で芯が「するっと」気持ちよい感触とともに格納されていきます。
最初は両手でないとペン先の出し入れができませんでしたが、いまでは片手で無意識に回しています。
ノック式のようにカチカチ音を立てないでペン先を出し入れできますので、静かな場所では重宝します。

パイロットタイムラインは2006年、旧通商産業省の選定制度を継承したグッドデザイン賞を受賞しております。
私が購入したタイムラインはエターナルグリーン。

タイムライングリップ部


マーブル柄のグリップは緑の絵の具が流し込まれて複数の色が溶け合っているようなデザインです。
光加減によっては深い青色に見えることもあります。
サヤはマットブラックになっており、とてもかっこよく感じます。
クリップと結合された天ビスはくぼみがありワンポイントとなっています。

タイムライン天ビス


タイムラインのデザイナーは「筆記具って面白い。書くことって楽しい、美しい」と感じて欲しいと願ったそうです。
まったくその通り、使うたびに美しさを感じるかっこよさです。
このデザインが、ボールペン嫌いの私がタイムラインエターナルを使う第一の理由です。
塗装もしっかりしています。
一度床に落としてしまいましたが、はげたり傷ついたりもしておりません。

タイムラインエターナルは税込み5,500円
微妙な価格ですね。
これだけのボールペンに仕上がっていることを考えると、他の高級ボールペンに比べれば確かにコスパは優れています。
私が勤める事務所では自前のボールペンを使っている人が多くいます。
どんなボールペンを使っているのか聞いてみると圧倒的に100円前後のボールペンでした。
ジェットストリームが人気です)
世の中、筆記具にお金をかけない方が多いのです。
どのくらいの人がタイムラインを購入しているのか。
実際、タイムラインを使っている方をみかけたことがありません。
しかし、この記事を読まれている方は、ボールペンに5,000円を出しても良いと考えられている方だと思います。
使いたくなるペンやノートを持つことは、モチベーションも上がりますので大事なことです。
もしくは、大切な人へのプレゼントとして考えるのであれば最良の一本になるでしょう。
タイムラインエターナルをプレゼントされたら嬉しいですよね。

手のひらにのせたタイムライン

タイムラインエターナルの携帯性は抜群です。
タイムラインエターナルは最長135mm、最短で120mm。
最長にしてもボールペンでは短い部類でしょう。
それがリフィルを格納すると、さらに15mm短くなります。
わずか15mmなのですが、それ以上に短くなったような印象を受けます。
いつもトラベラーズノートパスポートサイズとともにタイムラインエターナルを持ち歩いています。

トラベラーズノートパスポートサイズにはさめたタイムライン


トラベラーズノートパスポートサイズはB7ノートをはさめる革カバーです。
とても小さくGパンの前ポケットに入れてノートを持ち歩けます。
タイムラインエターナルをトラベラーズノートパスポートサイズにはさむと、最長時にはペン先が少し顔を出しますが、最短時に完全に隠れた状態になります。
ぺんてるの「ケリー」は携帯性抜群のシャープペンシルですが、それ以上に短くなります。

タイムラインとケリー

(ケリーより、わずかに短い)


ペン先がすべて隠れた状態では収納部分が平らになりますので、鞄の中やポケットの中を汚してしまう心配もありません。

タイムライン格納部分

(ペン先を格納すると平らになります)


クリップの位置も天ビスに直結していますので、ワイシャツの胸ポケットやノートにはさんだときでもボールペンがはみ出すことがありません。

背広の胸ポケットに入れたタイムライン

(胸ポケットからはみ出さない位置に納まります)

このクリップの位置がとても好きです。
ノートや手帳に挟んだときにじゃまにならないペンであるからこそ、毎日そばに置いて使っています。

トラベラーズノートにはさめたタイムラインを上部から撮影

グリップ

タイムラインエターナルのグリップ径は12mm。
このグリップ径が太すぎるという方も多いようです。
私は10年近く三菱の多機能ペン「ピュアモルトプレミアム」を使っていました。ピュアモルトのグリップ径は13mmなので、タイムラインエターナルがちょうど良い太さに感じます。

タイムラインとピュアモルト

(左:ピュアモルト 右:タイムライン)


一方、14mm径のパイロット多機能ペン「レグノ2+1」が太すぎるように感じるのは材質の違いからでしょうか。

タイムライングリップのノギスで測る
ピュアモルトグリップをノギスで測る
レグノ2+1のグリップをノギスで測る
レグノ2+1、ピュアモルト、タイムライン

(三本を並べてみました)


グリップの感触は樹脂特有のつるつるとした感じで、さわり心地も好きです。
タイムラインエターナルのグリップは指を添える部分が少しだけ細くなっています。
書くときに指にフィットするため、つるつるしたグリップに反して指が滑ることがありません。

ペン先を格納したタイムライングリップ部

アクロインキ

アクロインクと他のインクとの比較

ボールペンのインキは油性、水性、ジェル、エマルジョンなど多岐にわたります。
水性ボールペンはOHTOが開発しました。発色が良く滑らかに書けますが、乾きにくく水に弱いのが特徴です。
私は水性ペンの書き心地が好きで、このボールペンを持つまではボールPentelプラマンを好んで使っていました。
ジェルはサクラクレパスが開発し、水性よりにじみにくく油性より書き味が良く、両方の良いところどりをしたインキです。
サラサやエナージェルなどに使われています。
エマルジョンはゼブラが開発した油性、水性混合のインキです。滑らかな書き味と耐水性、耐光性に優れています。
タイムラインは低粘度の油性インキであるアクロインキが使われています。
低粘度インキは大人気となった三菱のジェットストリームを筆頭として、油性のにじみにくさを維持しながら、水性に劣らない滑らかさを実現しています。
パイロットのアクロインキは粘度を往来の1/5にした水性ボールペンのような書き心地と謳われています。
書いてみると、線の発色も良くかすれたりしません。
しかし、水性ボールペンのような書き心地は言いすぎかもしれません。
他のボールペンに比べるとタイムラインエターナルの24.7gは重く感じるでしょう。
その重さからペン先に安定感が生まれ、アクロインキが滑らかな線を描いてくれます。
ただ、良くも悪しくもボールペンです。
ボールペンの手軽さがある反面、万年筆のような書き味にはおよびません。

アクロ0.7とエマルジョン0.7の比較

がたつき

2段階収納のデメリットなのでしょうか。
書いているときにペン先の「がたつき」が指摘されております。
たしかに「ペン先を持って」ゆすると「がたつき」があります。
ですが、私には「筆記時」の「がたつき」が感じられません。
この「がたつき」は人によって重要な部分になりますから、気になる場合は一度試し書きをした方が良いでしょう。
また、書いているうちにペン先がひっこんでしまうという報告もありますが、今まで使っていて、この現象が起きたことはありません。

リフィルは
アクロインキの金属リフィル 0.5mm、0.7mm、1.0mm
それぞれ黒、赤、青のインキを選べます。
0.5mmと0.7mmには樹脂リフィルもあります。
油性インキは1.2mmと1.6mm
アクロインキではありませんが、1.6mmはいつか試してみたい面白そうなリフィルです。
こちらは黒のみです。
初期リフィルで入っているのは0.7mm。
ちょうど良い太さです。手帳に書き込む場合でも太すぎるということはありません。
0.7mmは幅広く使えて、なおかつ書き味が良いリフィルです。

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BRFN0.7リフィル

(樹脂リフィルBRFN-10F)
金属リフィルが330円、樹脂リフィルが100円ですから一度タイムラインを購入すればランニングコストはしれたものです。

タイムラインリフィル一覧
タイムラインフィリル

ゼブラフィラーレで使っているエマルジョン1.0mmのリフィルEQ-1.0をタイムラインに入れてみました。

エマルジョンEQ+1.0
タイムリアンリフィルとエマルジョンリフィル比較

(インクが漏れたりはしないと思いますが念のためセロテープを巻きました)

タイムラインにエマルジョンを挿入

(タイムラインにエマルジョンを装着)

アマゾンでエマルジョンEQ-1.0芯を確認⇨
エマルジョンの方が少しだけ長いので純正フィリルと同じ長さに切る必要があります。
書けないことはないのですが、芯の太さが違うため純正リフィル装着時に比べると、ペン先が寸足らずになります。

挿入したエマルジョンとタイムラインの見た目を比較


ゼブラEQ-1.0は税込価格88円です。
エマルジョンインキが使えることに加え、金属リフィルを使わずともタイムラインで1.0が使えるという選択肢が広がります。
ジェルがタイムラインに入っても、おもしろいのですけどね。
ジェルといえば、タイムラインゲルにはぺんてるエナージェルのリフィルが入るとの情報があります。
タイムラインゲルの書き味に不満がある方はエナージェルを試してみてください。
エナージェル1.0は2023年NHKで放送されたEテレ「みるみる美文字」で使われていたゲルインキボールペンです。
「みるみる美文字」講師の大江静芳先生が自身のyoutubeで絶賛されておりました。

(上:エマルジョンを装着 下:純正リフィル)

一昔前、高級ボールペンは贈答用として使われていた時代がありました。
ジェットストリームをはじめとした低粘度インキやジェルが出始めて、人々はボールペンにも書き心地を求めました。
今では金属リフィルにも低粘度インキが搭載され、高級ボールペンが実用的に使われています。
タイムラインエターナルは普段使いできる高級ボールペンとして、使っている人へ楽しみを与えてくれる筆記具です。
ペンとノートは人生を豊かにしてくれます。
ちょっと贅沢なペンとノートを持って歩いてみると新しい発見があるかもしれません。

高級感のあるタイムライン

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