独立メモリーM+ M- MR
パソコンのコピペは誰もが使っていると思います。
電卓では M+ がコピーでMR が貼り付けです。
ただし、M+ を押すことによってメモリーの数値を足していきます。
M- はメモリーの数値を引いていきます。
MC はメモリーの値を0にします(メモリークリア)。
MRC や MCR がある電卓は
MRC を一度押すと MR の働き、もう一度押すと MC の働きになります。
メモリー機能を使って三つの使い方を紹介します。
集計
一つ目は小計を確認しながら合計を求めたい場合です。
現在ではパソコンのエクセル等を使った方が楽ですので、使うケースは昔に比べると少なくなっています。
しかし、ちょっとした集計に使うときは便利な機能です。
次のような表があった場合
単価 | 数量 | 小 計 |
10 | 2 | 20 |
20 | 3 | 60 |
5 | 返品2 | -10 |
10 | 3 | 30 |
20 | 5 | 100 |
合計 | 200 |
![イラスト](https://asuwata.com/wp-content/uploads/2024/02/a.png)
電卓のメモリーを使って計算すると、メモリーは目に見えませんが次のようになります。
操 作 | 表 示 | メモリー |
AC MC | 0 | 0 |
10× 2 M+ | 20 | 20 |
20× 3 M+ | 60 | 80 |
5× 2 M- | 10 | 70 |
10× 3 M+ | 30 | 100 |
20× 5 M+ | 100 | 200 |
MR | 200 | 200 |
一時メモリーとして
![イラスト](https://asuwata.com/wp-content/uploads/2024/02/b.png)
二つ目は、メモ代わりに使う方法です。
パソコンのコピペのように使えます。
例えば
損益分岐点 = 固定費 ÷ (1 ー 変動費 ÷ 売上)
売上 1,000 変動費400 固定費300 のとき
損益分岐点の計算は次のようになります。
操 作 | 表示 | メモリー |
AC MC | 0 | 0 |
400 ÷ 1000 M+ | 0.4 | 0.4 |
1 ー MR= | 0.6 | 0.4 |
MC | 0.6 | 0 |
M+ | 0.6 | 0.6 |
300 ÷ MR= | 500 | 0.6 |
都度、MC でメモリーをクリアすることに気をつけなければなりませんが、一時メモリーとして利用することができます。
メモをする手間が省けますので便利です。
検算
三つ目が検算です。( 数字 は表示画面)
1183 + 1320 + 728 + 2124 + 1800 M+ 7,155
【検算】
1183 + 1320 + 728 + 2124 + 1800 - MR = 0
0 にならなければ入力ミスです。
MR で再度数字を確認できます。
GT(グランドトータル)メモリー
小計と総合計を出すのでしたら GT を使う方法もあります。
ふつうの計算のように = を使うだけで GTメモリー に数値が加算されます。
操 作 | 表 示 | G T |
AC | 0 | 0 |
10 × 2 = | 20 | 20 |
20 × 3 = | 60 | 80 |
5× 2 +/- = | -10 | 70 |
10× 3 = | 30 | 100 |
20 × 5 = | 100 | 200 |
GT | 200 | 200 |
普通の計算通りに=を押すだけで集計ができます。
![](https://asuwata.com/wp-content/uploads/2024/04/240-1-150x150.jpg)
電卓検定などで小計と合計に加え構成比を算出する問題が出されたときは、独立メモリーとGTメモリーの合わせ技が必要になりますね。